筑波大学トレーナーチーム 筑波大学トレーナーチーム
学生トレーナーズミーティング6月:「応急処置」2015年9月29日
2015.6.22(Mon)

学生トレーナーズミーティング6月のテーマは「応急処置」でした。

応急処置は、トレーナーとしてあるいは競技者としても知っておくべき重要事項の一つです。
医師に診せるまでの間に傷害を悪化させずに、できるだけ良い状態に保っておくための方法を応急処置といいます。

まず、創傷(擦り傷・切り傷)について学習しました。
創傷は、発生機転により擦過傷(擦り傷)、切創、刺傷、裂傷、、挫傷と分けられています。
その中でも擦過傷は、スポーツや日常生活での軽い転倒でも起こりやすい傷害です。
スポーツ現場では、サッカーでのスライディングやラグビーでのタックル時の転倒などで起こります。

擦過傷の応急処置は、ガーゼ等で圧迫して止血(直接圧迫法)します。
傷口を生理食塩水または水道水で洗い流します。その際に異物が残っている場合には、ガーゼやピンセットで取り除きます。
消毒液は、傷口を治すための菌も殺してしまい、逆に治りを遅くすることもあるので使用しません。
そして、ガーゼを当て、傷口の乾燥を防ぎ、保湿環境を守るためにワセリンなどのドレッシング材を塗り、ラップで覆います。

次に、外傷の基本的な応急処置について学習しました。

RICE処置(Rest:安静、Ice:冷却、Compression:圧迫、Elevation:挙上)について確認しました。
この処置は、傷害の二次損傷を予防するために有効です。
受傷から48~72時間が痛みのピークであるため、受傷後3日間はRICE処置を続けます。
患部を氷嚢とバンテージで覆うだけでなく、テーピングパッド(U字パッドなど)を使用することで、冷却だけでなく圧迫も可能になり、とても効果的です。

RICE処置の方法で、気をつけなければならない傷害があります。
肉離れと筋挫傷についてです。

肉離れは、急なダッシュなどで筋が過伸長することで筋肉の一部が損傷したものを言います。
ウォーミングアップ不足や筋疲労などが原因として挙げられます。
受傷しやすい筋としては、発生率が高い順では、大腿二頭筋、半腱・半膜様筋、大腿直筋が挙げられます。
筋挫傷(打撲傷)は、チャーリーホースやももかん等と呼ばれることがありますが、外力による筋損傷を言います。

どちらも筋損傷ですが、受傷機序が違います。
応急処置としては、筋挫傷(打撲傷)では、血腫形成をできるだけ抑えるために、できる範囲で損傷した筋を伸長させながら冷却を行います。

肉離れは、過伸長での損傷によるものなので、初期に伸長させるのは禁忌になります。
そこで、筋を弛緩させた状態で冷却を行います。

今回は、このような応急処置についての異本的な知識に加え、サッカー・バスケットボール・ラグビーでの競技シーンを例に実技を行いました。
擦過傷、捻挫、筋挫傷の3パターンの傷害で、実際に氷嚢やラップなどを使用し、より実践に近い形で行いました。
圧迫のためのバンテージをうまく巻くことが出来ず戸惑う場面もありましたが、各部で行っている活動を活かした対応が見られました。
受傷直後の応急処置だけでなく帰宅後の対応まで話し合いを行いました。

処置する上での注意点や新たな知識を得るとともに、応急処置の重要性を再確認する場となりました。
実際には、状況に応じて対応が異なってくると思うので、適切かつ迅速な応急処置を行い、選手が傷害を長引かせることなくプレーできるようにしていきましょう。


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筑波大学スポーツアソシエーション(TSA)
Tレベルトレーナー 体育専門学群 4年 金丸翔子

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